なかなか子供でも食べられる子は少ない春菊ですが、私は大人になってから大好きになりました。
お鍋、しゃぶしゃぶ、サラダなど、独特の香りがクセになるおいしさですね。
実はその香りにも秘密があるんですよ。
今回はそんな春菊の栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。
由来と歴史
英名:shungiku
仏名:shungiku
学名:Glebionis coronaria
分類:キク科シュンギク属
原産地:地中海沿岸
関西では「菊菜」と呼ばれる春菊は、室町時代に中国から伝わりました。
特有の香りが日本人に好まれて西日本を中心に栽培されました。
その強い香りは海外ではあまり受け入れられなかったようで、現在でも食用としているのは日本、中国、韓国などのアジア諸国だけとか。
菊に似た香りのする花をつけることが名前の由来です。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
・エネルギー 22kcal
・水分 91.8g
・炭水化物 3.9g
・無機質
ナトリウム 73mg
カリウム 460mg
カルシウム 120mg
マグネシウム 24mg
リン 44mg
鉄 1.7mg
亜鉛 0.2mg
マンガン 0.49mg
・ビタミンA β-カロテン当量4500μg
・ビタミンK 250μg
・ビタミンB1 0.10mg
・ビタミンB2 0.16mg
・葉酸 190μg
・ビタミンC 19mg
・食物繊維総量 3.2g
β-カロテン、ビタミンB2、C、E、食物繊維、カリウム、カルシウムなど、大事な栄養素が数多く含まれています。
そのため「食べる風邪薬」と言われるほどだとか。
骨粗鬆症予防に欠かせないカルシウムは牛乳以上、生活習慣病予防に効果のあるβ-カロテンはほうれん草よりも多く、その含有量は青菜類の中でもトップ。
また独特の香り成分であるリモネンは、整腸作用や消化促進、咳止めの効果があるとされており、自律神経の働きを整え、イライラや不眠を和らげる効果があると言われています。
鮮やかな緑色の成分はクロロフィルで、コレステロールを下げる働きが期待されています。
茹ですぎると変色してしまうので、さっと茹でてからすぐに冷水にとるようにしましょう。
貧血や骨粗鬆症、むくみ、ストレスなどなど、春菊は女性の代表的な不調を改善する効果が期待できます。
旬と産地
春菊のおいしい時期
11月、12月、1月、2月、3月
産地別
福岡 10月〜11月
大阪、千葉、群馬、茨城 10月〜3月
特徴
葉の大きさで大葉種、中葉種、小葉種があり、一般的に出回っているのは中葉種となります。
関東地方では、葉の切れ込みが深く茎から摘み取って出荷されるため、根がついていません。
関西では、根をつけたまま出荷されることが多いようです。
風味にクセがなく、アクが少ないサラダ用春菊も出ています。
種類
株立ち中葉種・・・関東を中心に一般的に流通している。一つの株から太めの茎が数本出ているタイプ。葉の切れ込みは深く根は切られている。
株張り中葉種・・・関西では別名「菊菜」と呼ばれており、一般的に流通されている品種。太い茎がなく、根から株が多数分かれていて、根がついたまま販売されることが多い。
スティック春菊・・・香りがマイルドでクセがなく食べやすい。歯応えのある長い茎がおいしく、生食もおすすめ。
大葉春菊・・・葉の切れ込みが浅く、肉厚な品種。香りは控えめで、九州での栽培が多い。「おたふく」や「鍋春菊」とも呼ばれる。
保存方法
葉はすぐにしんなりとしてしまうので、早く食べ切るのが良い。
保存する場合はたっぷりの水で洗った後、新聞紙で包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。
茹でてから冷蔵、または冷凍すると調理が楽でかさばりません。
選び方・見分け方
葉の緑色が濃く、みずみずしいもの。
葉にピンとしたハリがあること。
根元まで密生していて香りの強いもの。
茎は細めで短いもの。
切り口がきれいで新しいものを選ぶのがおすすめです。
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