煮物にするとホクホク、サラダやきんぴらはシャキシャキとした食感も楽しめるごぼう。
実はごぼうを食べるのは日本人くらいって知ってましたか?
旨みや香り、風味豊かなごぼうが世界で食べられないのは本当にもったいないですね。
今回はそんなごぼうの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。
由来と歴史
英名:burdock
仏名:bardane
学名:Arctium lappa
分類:キク科ゴボウ属
原産地:ユーラシア大陸北部
日本へは平安時代に中国から薬草として伝わり、解毒、解熱、鎮咳に使われていた。
初めは薬草として使われていたが、平安中期になってから野菜として宮廷料理でも食べられていたようです。
世界各地に自生していますが、日常的に食用としているのは日本くらいだそうです。
牛蒡の名前の由来ですが、伝来した中国では草木の大きなものを表すのに「牛」という字を使うそうです。
そしてごぼうが「蒡(ぼう)」という植物に似ていて、それよりも大きかったため「牛蒡」となったそうです。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
・エネルギー 65kcal
・水分 81.7g
・たんぱく質 1.8g
・炭水化物 15.4g
・無機質
ナトリウム 18mg
カリウム 320mg
カルシウム 46mg
マグネシウム 54mg
リン 62mg
鉄 0.7mg
亜鉛 0.8mg
銅 0.21mg
マンガン 0.18mg
・ビタミンB1 0.05mg
・ビタミンB2 0.04mg
・ビタミンB6 0.10mg
・葉酸 68μg
・ビタミンC 3mg
・食物繊維総量 5.7g
食物繊維が豊富で、ミネラル類をバランスよく含むのが特徴。
食物繊維は便秘解消のほか、整腸、発がん性物質の排除などに効果的です。
血糖値の上昇を抑制する働きもあります。
また水にさらすと出るアクはポリフェノールなので、旨みも逃してしまいます。
あく抜きはせずに料理しましょう。
旬と産地
ごぼうのおいしい時期
11月、12月、1月
(新ごぼう 4月、5月、6月、7月)
産地別
宮崎 5月、6月、7月、8月
千葉県、茨城県 12月、1月、2月、3月、4月
青森県 10月、11月、12月
特徴
貯蔵が効くため一年中出荷されていますが、旬は晩秋から初冬にかけてとなります。
この時期のごぼうが風味が強く味わいが深くなります。
地中に細く長く根を張ることから、「家の土台がしっかりする」「根気強くなる」と縁起物の野菜として、おせち料理でも使われています。
種類
サルシフィ・・・西洋ごぼうと呼ばれるキク科の野菜。フランスではスープやグラタンに使われる。味は日本のごぼうとは全く異なり、繊維質は少なく、じっくり炒めるとなんとクリーミーな味わいになるとか。またカットした時に出る白い粘液は牡蠣のような風味で、別名「オイスタープラント」とも言われる。
大浦ごぼう・・・千葉県匝瑳(そうさ)市大浦地区の特産で、江戸時代から栽培されていた。直径が10cm、長さ1mと大きいのが特徴。成田山新勝寺に奉納するため、契約栽培しており市場には出回らない。繊維質は少なく肉質は柔らかい。
山ごぼう・・・ごぼうの近種「もりあざみ」の根。味噌漬けにされる。
スーパー・理想・・・ひげ根が少なく肉質の良い品種で、長さは75cm前後。
葉ごぼう・・・長い茎、短い根、大きな葉、全て食べることができます。
サラダごぼう・・・ごぼうサラダとして食べられることも増えてから、サラダ向けのごぼうが開発されました。色は白っぽく、肉質は柔らかい。本来サラダにするにもアク抜きは必要ですが、現在は生のまま食べられるサラダごぼうもあります。
保存方法
長い場合は泥付きのまま2〜3等分にカットして、乾燥しないよう紙袋に入れるか、新聞紙に包んで風通しの良い場所で保存。
洗ったごぼうや新ごぼうはラップに包んで、冷蔵庫の野菜室へ。
カットしてから冷凍しておくのも便利です。
ただ水分が飛んで食感が変わってしまうので、生のまま冷凍する場合は大きめにカットして、解凍するときに小さく切るのがおすすめ。
ささがきにして、きんぴらや油炒めにしてから冷凍すると、食感の劣化を防ぐことができます。
油炒めなら、凍ったままお味噌汁や煮物に使うことができますよ。
選び方・見分け方
握った時にしっかりと弾力があるもの。
太すぎるものや、軽いものは鮮度が落ちているので、中にすが入っていることがある。
ひげ根が少ないものやひげ根が細いものの方が風味が良い。
均一な太さで太すぎないものを選ぶと良い。
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