食欲をそそる香りがたまらないにんにくは、スタミナ回復してくれる貴重な野菜です。
香りの成分となるアリシンにはすごい力があるんですよ。
様々な料理を引き立ててくれるにんにくはわが家でも毎日のように利用しています。
今回はそんなにんにくの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方についてご紹介します。
由来と歴史
英名:garlic
仏名:ail
学名:Allium sativum
分類:ユリ科ネギ属
原産地:中央アジア
別名:オオニンニク、オオビル(大蒜)、ヒル
にんにくの歴史は古く、最初に発見されたのは紀元前1300年頃、エジプトのツタンカーメンの墓の中だとか。
紀元前4500年ごろの古代エジプトではすでに栽培利用がされていたようです。
この古代エジプト、古代ギリシャでは薬としても重宝されていたようで、傷口に薄く切ったにんにくをつけたりして殺菌にも利用されました。
にんにくが日本にやってきたのは西暦360年頃で、当時は香辛料(薬草)や強壮剤として使われていたようです。
一般市民に広く食べられるようになったのは明治時代からとされています。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
- エネルギー 134kcal
- 水分 65.1g
- たんぱく質 6.0g
- 炭水化物 26.3g
- 灰分 1.3g
無機質
- ナトリウム 8mg
- カリウム 530mg
- カルシウム 14g
- マグネシウム 24mg
- リン 150mg
- 鉄 0.8mg
- 亜鉛 0.7mg
- マンガン 0.27mg
- ビタミンB1 0.19mg
- ビタミンB2 0.07mg
- ビタミンB6 1.50mg
- 葉酸 92μg
- ビタミンC 12mg
- 食物繊維総量 5.7g
にんにくの栄養成分と言えば、注目すべきは香りもとであるアリシンです。
アリシンには強力な殺菌作用があり、風邪のウイルスにも効力を発揮すると言われています。
またガンや血栓を予防する効果もあり、体内でビタミンB1と結びつくとアリシンの吸収を促して、スタミナ回復効果も発揮します。
アスパラガスや豚肉など、ビタミンB1が多い食品と一緒に食べるのがおすすめです。
アリシンは、潰したり切ったりして細胞が壊れることで発生するのですが、熱を加えると生成ができません。
なので、加熱する前にしっかりと細胞を壊しておきましょう。
また代謝を高めて、筋肉の疲れを取る働きがあると言われるスコルジニンという成分も含まれています。
血行を促してくれるので、冷え性の改善や夏のスタミナ源としても期待できる野菜です。
世界ガン研究基金では、2007年ににんにくが大腸がんの予防に効果があるとして評価しています。
アリシンなどにがん細胞の増殖を抑える効果も期待されているので、ぜひ積極的に利用したいですね。
旬と産地
にんにくのおいしい時期
5月、6月、7月
産地別
青森 周年
香川県 4月、5月、6月、7月
和歌山 4月〜5月
秋に植え付けて、翌年の4月〜7月に収穫。
そこから乾燥・貯蔵されたものが一年を通して出回っています。
旬の時期にはみずみずしい新ニンニクが出回りますが、こちらは水分が多いために日持ちはしません。
中国産も多く流通していますが、国産の方が大きさもあり、味も香りもマイルドです。
種類
福地ホワイト六片・・・主に青森で栽培される日本の代表的な品種。ホワイト種なので一片が大きく、甘いのが特徴。7〜8月が旬。
ジャンボにんにく・・・にんにくと呼ばれていますが、こちらは分類上ネギの仲間。その名の通り大きくて、一片が小ぶりのにんにく一つ分くらいあります。
ピンクにんにく・・・北海道の在来種。明治時代から栽培されています。収穫したものがピンクがかっていることからその名がつきました。通常のにんにくよりも辛味が強いのが特徴。
プチにんにく・・・中国産。鱗茎が分かれていない一片種のにんにく。味はややマイルド。
イタリア種・・・やや小粒で香りが高いのが特徴。うっすらとピンクがかっている。
黒にんにく・・・別名フルーティーにんにくとも呼ばれる。熟成発酵させたものでニオイはなく甘みがある。その分抗酸化力は数倍にアップ。
にんにくの芽・・・葉の後に出るにんにくの花茎。主に中華料理に使われる緑黄色野菜。
保存方法
湿気や水気があるとカビが生えてしまうので、風通しの場所で保管すること。
できれば網やネットに入れて、風通しの良い涼しい場所で保管する。
湿気の多い時期などは、紙袋などに入れて冷蔵庫で保管することも可能。
わが家は不織布の袋に入れて冷蔵庫保管しています。
数週間保存していても、腐ったことがありません。
みじん切りにしたり、潰したものを瓶などにオイル漬けしておくのも、便利です。
一ヶ月ほど持ちますし、料理にすぐ使うことができますよ。
選び方・見分け方
- 皮がしっかりしていて、白く硬い方が良い
- ボコボコと膨らんでいるものは良くない
- 切り口が変色しておらずきれいなもの
- 芽が出ているものは避ける
- 根の部分に黒ずみやカビが生えていないか注意する
買ってきたにんにくを利用して家庭栽培もしています。
詳しくはこちらの記事もどうぞ。
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