上品で独特な香りがお料理をランクアップさせてくれるしそ。
特に青じそ(大葉)はわが家も常に冷蔵庫に入っているほど、良く使います。
生で薬味として食べるのは大人だけですが、フライや餃子に入れると子供もパクパク食べてくれます。
栄養も高いから、みんなで美味しく食べたいですよね。
今回はそんなしそ(大葉)の栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。
由来と歴史
英名:perilla
仏名:Perilla de Nankin
学名:Perilla frutescens var. crispa
分類:シソ科シソ属
原産地:中国
大葉は一般的に青じその呼び名で、同じものです。
しそは他にも赤じそやエゴマ、穂じそなどの種類があり、これについては後述しているのでそちらで確認してください。
しその歴史は古いのですが、はっきりとした起源がわかっていないようです。
ヒマラヤ、ミャンマー、中国南部が原産で、日本へは中国から伝わったとされています。
縄文時代の遺跡から種実が見つかったり、平安時代には栽培されていたようで、記録も残っています。
「紫蘇」の名前の由来は、伝説で蟹を食べた若者が食中毒で死にかけていた時、しそを煎じて飲んだら回復したため、「紫」の「蘇」る葉ということで、「紫蘇」と呼ぶようになったそうです。
そのため、本来「紫蘇」の漢字は赤じそが由来となっています。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
- エネルギー 32kcal
- 水分 86.7g
- たんぱく質 3.9g
- 炭水化物 1.0g
無機質
- ナトリウム 1mg
- カリウム 500mg
- カルシウム 230mg
- マグネシウム 70mg
- リン 70mg
- 鉄 1.7mg
- 亜鉛 1.3mg
- マンガン 2.01mg
- ビタミンA β-カロテン当量 11000μg
- ビタミンB1 0.13mg
- ビタミンB2 0.34mg
- 葉酸 110μg
- ビタミンC 26mg
- 食物繊維総量 7.3g
刺身のつまや薬味として使われることが多いしそですが、その栄養価はとても高く、脇役にしておくのはもったいないくらいです。
ビタミンやミネラル類が多く含まれていて、特にカロテンとビタミンB2、カルシウムの量は野菜の中でもトップクラス。
赤じそもカロテンの量が少ないだけで基本的な栄養成分はほとんど変わりませんし、青じそより多く含まれているロズマリン酸というポリフェノールの成分は、アレルギー症状を緩和する効果があるとされています。
香り成分であるペリルアルデヒドは、高い抗酸化作用と防腐効果があるため、刺身のつまに利用するのは食中毒予防になります。
葉を細かく刻むことでより効果が高まるので、ぜひ試してみてくださいね。
旬と産地
しそ(大葉)のおいしい時期
赤じそ 6月、7月、8月
青じそ 7月、8月、9月、10月
産地別
愛知県・・・全国の生産量1位で、シェア45.8%(2018年)
静岡県・・・生産量2位でシェア9.0%(2018年)
種類
赤じそ・・・主に梅干しの色つけようとして利用されている。6月〜8月に出回り、酢などにつけると赤く色づくのが特徴。
エゴマ・・・シソの変種で、韓国料理に好まれる。サムギョプサルなどの焼肉料理で、肉と一緒に食べられることが多い。
紫芽(むらめ)・・・紫芽は赤じその若芽のこと。主に刺身のつまや薬味に利用されます。
穂じそ・・・しその花穂。こちらも刺身のつまや薬味に利用される。
※他にも花穂から実をしごいて取ったしその実は、塩漬けや醤油漬けにして食べられます。漬物やおにぎりにしてもおいしいです。
保存方法
冷蔵・・・湿らせたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れてから冷蔵庫の野菜室へ。2、3日したら中のペーパーを交換しましょう。1週間程度保存可能。
冷凍・・・刻んだものをタッパーなどに入れて冷凍保存も可能です。そのまま薬味などに使うこともできます。ただ香りが弱くなったり、色が黒くなってしまうので、あまりおすすめできません。つくねの種に混ぜたりすると使いやすいかもしれませんね。
選び方・見分け方
- 色が鮮やかで濃いもの
- 葉先までピンとしていて、みずみずしいもの
- 黒ずんだり変色していないもの
- 茎の断面の変色にも注意すること
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