ねぎの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方

冬の甘みの強いねぎは、白菜やきのことお鍋にするとおいしいですよね。

薬味やサラダなら一年中楽しむことができます。

種類も豊富で栄養価も高い野菜です。

今回はねぎの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方を紹介します。

由来と歴史

英名:green onion

仏名:ciboule(またはpoireau japonais)

学名:Allium fistulosum

ユリ科ネギ属

原産地:中国西部、中央アジア

中国原産で、なんと2000年も前から栽培されていました。

日本に入ってきたのは奈良時代とされていて、日本書紀の仁徳天皇の6(493)年9月に「秋葱」の名前で登場しているのが最古とされています。

ねぎの名前は古名である「き」が由来とされていて、別名「ひともじ」とも呼ばれていたとか。

現在のねぎは、「根葱(ねき)」からきていると言われています。

葉鞘の基部の白いところを根に見立てたものらしいです。

※葉鞘・・・根深ねぎで言えば、上の緑の葉と根の間の白い部分のこと。

栄養とカロリー

<可食部100gあたり>

・エネルギー 28kcal

・水分 91.7g

・炭水化物 7.2g

・無機質

カリウム 180g

カルシウム 31g

リン 26mg

鉄 0.2mg

亜鉛 0.3mg

マンガン 0.10mg

・ビタミンB1  0.04mg

・ビタミンB2 0.04mg

・葉酸 56μg

・ビタミンC 11mg

・食物繊維総量 2.2g

ねぎ類には昔から殺菌効果があると知られており、刺身などの薬味や、肉・魚の臭い消しとしても使われてきました。

白い部分にはビタミンCと硫化アリル、葉の部分にはカロテンやカルシウムが豊富に含まれています。

硫化アリルは血液をサラサラにする効果があり、血栓予防作用や、血糖値を低下させる効果、血圧上昇を抑える働きも認められています。

また緑の部分に多いセレンというミネラルには、活性酸素の発生と発がん抑制効果もあると言われています。

旬と産地

ねぎのおいしい時期 11月〜2月

産地別

北海道 9月

青森 9月〜11月

群馬 11月〜1月

茨城 5〜8月、10〜12月

埼玉 4月、11〜3月

千葉 4〜6月、12〜3月、7月

主産地は千葉、茨城、埼玉、青森など。

周年安定的に供給されていますが、おいしい旬は晩秋から春の初めです。(11〜2月頃)

夏のネギは固くて辛味も強いため、加熱しても特に葉の部分は柔らかくなりにくいです。

わが家では暑い季節は、わけぎや小ネギも一緒に活用するようにしています。

特徴

東洋の野菜といえるねぎは、日本で盛んに栽培されて品種分化も進みました。

白い部分を食べる「根深ねぎ」は主に東日本で栽培され、緑の葉を食べる「葉ねぎ」は関西以西で作られています。

前者は淡色野菜、後者は緑黄色野菜で、栄養的にも大きな差があります。

葉ねぎは根深ねぎよりも栄養素量が多くて、ミネラル、カロテン、ビタミンなど、圧倒的に葉ねぎの方が多いです。

 

種類

根深ねぎ・・・根が伸びるにつれて土を寄せて葉鞘部分を白く長くしたもの。緑の葉は固い。白ねぎや長ねぎとも呼ばれている。

葉ねぎ・・・土寄せしないで育て、長く柔らかい葉の部分が多く、軟白部分が少ない。青ねぎとも呼ばれ、西日本で多く栽培されている。京都の九条ねぎが有名。

赤ねぎ・・・軟白部分が鮮やかな赤紫色。肉質は柔らかく、辛味も少ないのが特徴。赤紫色はポリフェノールの一種なので、栄養面での需要も高い。別名レッドポワロー。

下仁田ねぎ・・・群馬県下仁田町の特産品。別名上洲ねぎ、殿様ねぎ。太くてずんぐりとして、加熱するととても甘くて柔らかい。生では辛味が強いので加熱して食べるのがおすすめ。

鴨頭ねぎ・・・九条ねぎ郡の中で最も細いもの。小ねぎの高級品種である。高等ねぎとも呼ばれていて、山口県や福岡県で栽培されている。ふぐ料理には欠かせないことから、ふぐねぎとも呼ばれている。

万能ねぎ(小ねぎ)・・・「博多万能ねぎ」というブランドが正式名称で登録商標されている。葉ねぎを若採りしたもので、柔らかく色も鮮やかな緑黄色野菜。どんな料理でも、生でも加熱しても美味しく食べられることからこの名前がついたとか。

わけぎ・・・ねぎと玉ねぎの雑種。植物学上は、ねぎとは別種になる。ねぎより葉が細くて柔らかく、甘みがある。地下茎が少し膨らんでいるのが特徴。よく枝分かれするため「分け葱(わけぎ)」の名前がついた。香りはマイルドな緑黄色野菜。

あさつき・・・ねぎの近親種。別名糸ねぎ。万能ねぎに似ていて、若い葉を薬味などにするものと、東北や北海道などに産する鱗茎が少し生長したものとがある。前者は葉が細く柔らかで、繊細な香りと辛味が特徴。カロテンを多く含む緑黄色野菜。

芽ねぎ・・・品種ではなく、栽培方法による呼び方である。種を一箇所に密植させ、5〜8cmぐらいに成長した若い芽を収穫したもの。汁物の具や寿司のねたに使われる。東京や埼玉で栽培。

佐久殿様ねぎ・・・下仁田ねぎと同品種で、その昔殿様に献上していたことからこの名前となった。加熱すると甘みが増すのが特徴。

観音ねぎ・・・広島市の在来種。夏から秋に収穫される品種で、葉ねぎと白ねぎの中間となるタイプ。

仙台曲がりねぎ・・・宮城県の伝統野菜。軟白する際に寝かせて植え付けると、直立しようとするねぎが曲がり成長する。

宮ねぎ・・・栃木県周辺で栽培されている在来種。太くて短く、かわいらしい形が特徴的。霜に当たると一層甘みが強くなる。

越津(こしづ)ねぎ・・・愛知県津島市越津発祥。軟白栽培に適しているが、葉も柔らかいので食べやすいのが特徴。

ひろっこ・・・山形県庄内地方で栽培されている。軟白部分が多く、茹でてお浸しや酢味噌と和えたりして食べられている。

リーキ(ポロねぎ)・・・西洋種。リーキは英名で、フランス名のポワローからポロねぎと呼ばれることもある。下仁田ねぎに似ているけれど、葉の形がニラのように平らで食べるのは主に根本の白い部分のみ。加熱すると甘みが増すので、この部分を茹でてグラタンや煮込み料理に使われる。緑黄色野菜。

ポワロー・ジュンヌ・・・リーキの改良品種。太さも形も根深ねぎに似ていて、葉の部分にもクセがない。加熱すると独特の甘みと香りが出る。

保存方法

<基本の保存方法>

根深ネギは新聞紙に包んで冷暗所へ。

葉ねぎは湿らせた新聞紙に包んで冷蔵庫へ。濡れているので、上からビニールやラップをさらに重ねると良いでしょう。

泥付きのものは日陰の土に埋めておくと長持ちするようです。

カットしたものを冷凍保存することも可能です。

選び方・見分け方

根深ねぎは葉の青さと白のコントラストがはっきりしているものが良い。

葉先はピンとハリがあり、白い部分は巻きのしっかりしているものを選ぶとみずみずしいねぎである。

逆にぶかぶかとしたものは中に土が入っていることもあるので注意。

詳しくはこちらで紹介しています。→おいしいねぎの選び方

 

 

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