きのこの中でも味わいが深く、乾燥させたりして料理にも使いやすいしいたけ。
個人的には一番重宝しています。
なんといっても料理しやすい!
天ぷらにするのも舞茸などと違って衣をつけやすいし、バーベキューでも焼きやすい。
今回はそんなしいたけの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。
由来と歴史
英名:shiitake mushroom
仏名:champignon shiitake
学名:Lentinula edodes
キシメジ科:シイタケ属:腐生菌
原産地:アジアの熱帯高地や中国など諸説あり
日本では鎌倉時代から食べられていたと言われるしいたけ。
シイ、ミズナラ、クヌギなどの広葉樹の倒木、切り株に発生します。
江戸時代では、ほだ木にできたしいたけを取って食べていたのが、しいたけ栽培の始まりと言われています。
昭和になると木に菌を植え付ける「原木栽培」が開発されましたが、現在はおがくずを使う「菌床栽培」が増えたため、通年の収穫が可能となりました。
「菌床栽培」は手間がかからずいつでもしいたけが食べられるようになりましたが、原木栽培に比べると香りが少ないのが少し残念なところ。
本来の旬は春と秋で、15度前後の気温になるとしいたけはおいしくなるそうです。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
・エネルギー 18kcal
・水分 91.0g
・炭水化物 4.9g
・無機質
ナトリウム 1mg
カリウム 280mg
カルシウム 1mg
マグネシウム 14mg
リン 87mg
鉄 0.3mg
亜鉛 0.4mg
マンガン 0.23mg
・ビタミンB1 0.10mg
・ビタミンB2 0.19mg
・ビタミンB6 0.11mg
・葉酸 44μg
・ビタミンC 10mg
・食物繊維総量 3.5g
低カロリーでミネラルや食物繊維を多く含んでいるのが特徴です。
しいたけに含まれるエルゴステロールは、日光に当たると野菜からは摂ることのできないビタミンDに変わり、カルシウムの吸収を助けてくれます。
このビタミンDが摂れるのは野菜の中でもきのこだけです。
ビタミンDは骨粗鬆症の予防や歯を丈夫してくれる働きがあります。
紫外線を浴びた乾燥しいたけは特にこのビタミンDが増え、旨みも増加するので、たくさん食べたいですね。
旬と産地
しいたけのおいしい時期
3月、4月、5月
9月、10月、11月
産地別
主産地:群馬、岩手、徳島
乾燥しいたけの主産地:大分、宮城、岩手、栃木
特徴
しいたけは日本で一番栽培されているきのこです。
日本、中国、韓国の他、東南アジアの高山帯やニュージーランドの暖地に分布しています。
年間での国内生産量はなんと6〜7万トン、干ししいたけも5000トン生産されています。
原木栽培の歴史は、はじめはシイやクヌギなどの広葉樹に穴を開けて、自然と胞子がつくのを待っているというものでしたが、現在は人工的に植え付けることができるようになりました。
実際には切り倒した原木を乾燥させ、ドリルで穴を開けたところにしいたけ菌のついた木へんを打ち込みます。
その後ネットや枝葉で覆い、菌が木の隅々まで浸透すると、湿度の林に移動させてしいたけを育てます。
枯れるまで毎年収穫可能で、このようにして育てたものを「原木しいたけ」と呼んでいます。
しかし原木栽培は収穫までに2年と長く、手間が圧倒的にかかるので、現在は「菌床栽培」が主流となっています。
菌床栽培は、おがくずや、ふすま、米ぬかを混ぜた高さ20cmほどのブロック(菌床)に、しいたけ菌を植え付ける方法で、湿度や温度を管理した施設で育てるため一年中安定して出荷することが可能となっています。
現在スーパーなどで見られるしいたけはほとんどが菌床しいたけです。
種類
加賀百万石ジャンボしいたけ・・・菌床の上面だけを使って栽培したもの。肉厚で味が濃く、ステーキにするととってもおいしい。
また、椎茸自体の種類ではありませんが、以下のようにしいたけの見た目から呼び名を変えているものがあります。簡単にいうとランク付けのような感じです。
どんこ(冬菇)・・・一番高級品。特徴としては肉厚で大きいもの。傘が開き切っておらず、縁がくるっと巻き込んでいるもの。中でもかさに白い亀裂のような美しい模様が入っているものは「花どんこ」と言って、特に栽培が難しく高級品とされています。
こうこ(香菇)・・・どんことこうしんの間に位置するこうこ。どんこほど大きく厚みもないけれど、こうしんほどかさも開き切っていない、中間のしいたけです。一般的に良く見るしいたけがこちらです。
こうしん(香信)・・・そこまで肉厚でなく、かさも開いているもの。
保存方法
鮮度がすぐに落ちるしいたけは、早く食べないのであれば冷凍保存がおすすめ。
冷蔵庫でも常温でも、保存状態によりますが1日で傘の色が変わってしまったりします。
食べやすい大きさに切って冷凍しておくと、生のものより旨み成分も増しますし、調理もしやすいのでおすすめですよ。
しいたけの保存や日持ちについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
選び方・見分け方
表面に傷がなく、丸みがあってきちんと巻き込みがあるもの。
軸は太くて短い方が良い。
かさの裏が白いと新鮮な証拠です。
詳しくはこちらの記事でも紹介しています。
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