秋の代表野菜の一つ、さつまいも。
栗と並んで、秋のスイーツにも欠かせませんね。
わが家は圧倒的に焼き芋派ですが、スイートポテトも好きです。
最近では種類も増え、食べ比べするのも楽しくなりました。
今回はそんなさつまいもの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方を紹介します。
由来と歴史
英名:sweet potato
仏名:patate douce
学名:Ipomoea batatas
ヒルガオ科サツマイモ属
原産地:メキシコを中心とした熱帯アメリカ地方
原産地は中央アメリカのメキシコ中央部からグアテマラにかけてが、現在の有力説。
紀元前800〜1000年頃には、中央アンデスでさつまいもは作られており、紀元前3000年以前からメキシコで栽培されていたと見られています。
紀元前200〜600年頃に作られた、さつまいもをモチーフにした土器も発見されているようです。
日本へは、1600年頃(江戸時代初期)中国からやってきました。
琉球(現在の沖縄)から薩摩(現在の鹿児島)に伝わったので、さつまいもと呼ばれるようになりました。
他にも中国から来たので、唐芋(からいも)や甘薯(かんしょ)とも呼ばれていたそうです。
八代将軍徳川吉宗の時に、蘭学者青木昆陽(こんよう)によって広められました。
土壌を選ばず、栽培が容易だったため全国に広がり、飢饉で苦しむ人々を救ったとされています。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
・エネルギー 132kcal
・水分 66.1g
・たんぱく質 1.2g
・炭水化物 31.5g
・無機質
ナトリウム 4mg
カリウム 470mg
カルシウム 40mg
マグネシウム 25mg
リン 47mg
鉄 0.7mg
銅 0.18mg
亜鉛 0.2mg
マンガン 0.44mg
・ビタミンE 1.6mg
・ビタミンB1 0.11mg
・ビタミンB2 0.04mg
・ビタミンC 29mg
・葉酸 49μg
・食物繊維総量 2.3g
りんごの5倍以上と言われるビタミンCに、じゃがいもの2倍の食物繊維。
そして意外ですが、ご飯に比べて0.8倍、カロリーが低いんですよ。
切り口から白い液に含まれるヤラピンは、ビフィズス菌を増殖して腸内環境を整え、便を柔らかくする効果があります。
また食物繊維との相乗効果で、便秘予防、コレステロール値の低下が期待できます。
旬と産地
さつまいものおいしい時期
9月、10月、11月
産地別
鹿児島、茨城、千葉
特徴
栽培しやすいことがきっかけで全国に広まったさつまいも。
根菜の中でも土壌を選ばず、栽培の難易度は初級なので、野菜作りに関心のある方は作ってみても良いですね。
収穫は秋ですが、二ヶ月ほど貯蔵して熟成させることで糖度が増し、おいしさが深まります。
種類
鳴門金時・・・ホクホクとした食感に強い甘味が特徴。徳島、鳴門海峡に沿った砂地で栽培されているのが名前の由来で、流通量が少ないことで知られている。
紅あずま・・・中は濃い黄色でほっくりとした食感が特徴。食物繊維は少なめです。関東の主要品種で流通量が多い。
安納芋・・・黄色がかった皮に中は少しオレンジ色。糖度が高く、水分が多く、ねっとりとした食感が特徴です。鹿児島県、種子島の安納地区の在来種。
種子島昔蜜芋・・・種子島の特産品種。中はややオレンジ色。加熱するとクリーミーなのが特徴。
種子島紫芋・・・皮は白く、中は薄紫色。甘みが強く、やや粉質なのでホクホクとした食感。
五郎島金時・・・石川県、五郎島地区の砂地で栽培されている。中央がふっくらとした形で、中は白く、上品な甘さが特徴。
紫芋・・・全体的に紫色で、中の色もとても濃い。従来のさつまいもの栄養にプラスして、抗酸化作用のあるアントシアニンを多く含んでいます。
土佐紅・・・高系14号という品種の系統。同系の鳴門金時同様に甘みが強い。
愛娘・・・こちらも14号品種。千葉県で生産されているブランド紅芋。
黄金千貫・・・焼酎の原料として有名。果肉は白で、皮も白っぽい。上品な甘みとねっとりとした食感が特徴的。
パープルスイートロード・・・従来の紫芋より味が良いと評判で、甘みもたっぷりの品種。
保存方法
芋なので常温保存で長持しますが、水分と低温がNGなので、冷蔵庫は避けましょう。
通気性を保つために、専用の保存袋やダンボール、新聞紙などに包んで保存すると良いです。
紙袋などに入れて、涼しい場所に置いておけば基本的にOK。
カットしたものは切り口をラップでピッタリと包んで冷蔵庫に入れ、なるべく早く使い切りましょう。
選び方・見分け方
皮の色が鮮やかでつやがあるもの。
でこぼこが少なく滑らかなもの。
黒い斑点や固いひげ根があるものは、繊維が多いので避けた方が良い。
切り口に蜜がしみ出た黒っぽいあとのあるものは、熟成して糖度が高くなっている。
おいしいさつまいもの選び方はこちらの記事でも紹介しています。
黒い斑点と蜜のあとの違いについてはこちらの記事もどうぞ。
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