きゅうりの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方

漬物やサラダに欠かせないきゅうり。

食感が気持ちいいし、とにかく夏に食べるとさっぱりします。

最近は屋台で一本漬けを良く見かけるようになりましたね。

わが家でも子供が大好きなので、常にストックしてある野菜の一つです。

今回はそんなきゅうりの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。

由来と歴史

英名:cucumber

仏名:concombre

学名:Cucumis sativus

ウリ科キュウリ属

原産地:インド、ヒマラヤ山麓

原産地はインド・ヒマラヤ山脈の周辺と言われています。

歴史は古く、紀元前4000年にメソポタミアで栽培されていたそうです。

日本へは中国を経由して10世紀頃伝わりましたが、苦味が強く普及しませんでした。

そのため江戸末期から明治にかけて品種改良が進み、昭和に入ってから日常的に食べられるようになりました。

栄養とカロリー

<可食部100gあたり>

  • エネルギー 14kcal
  • 水分 95.4g
  • たんぱく質 1.0g
  • 炭水化物 2.0g

無機質

  • ナトリウム 1mg
  • カリウム 200mg
  • カルシウム 26mg
  • マグネシウム 15mg
  • リン 36mg
  • 鉄 0.3mg
  • 亜鉛 0.2mg
  • マンガン 0.07mg
  • ビタミンA β-カロテン当量 330μg
  • ビタミンK 34μg
  • ビタミンB1  0.03mg
  • ビタミンB2 0.03mg
  • 葉酸 25μg
  • パントテン酸 0.33mg
  • ビタミンC 14mg
  • 食物繊維総量 1.1g

90%以上が水分で栄養が低く見られることもありますが、他のウリ科の野菜と同様に、ビタミンC、カリウム、カロテンなどを含んでいます。

皮はβ-カロテンが豊富ですし、カリウムには利尿を促す作用があり、むくみを改善して腎臓の働きを助けたり、体内に蓄積されたナトリウムの排泄を促し、血圧の上昇を防ぐ効果もあります。

酢の物やピクルスにすると、酢に含まれるクエン酸の効果も働いて、夏バテや食欲不振にはぴったりのおかずになります。

加熱することでもこの酵素の働きを抑えることができるので、炒め物もおすすめ。

ぬか漬けにすると、カリウムは3倍になりビタミンも増す上に、乳酸菌もたっぷり摂ることができます。

旬と産地

きゅうりのおいしい時期

5月、6月、7月、8月

産地別

群馬、福島、岩手 7月〜9月 夏秋きゅうり

宮崎、埼玉、千葉 3月〜5月 冬春きゅうり

周年流通しているきゅうりですが、品種も昔とは異なって、表面にツヤのある「ブルームレス」きゅうりが主流です。

ブルームきゅうりについて

皮についている白い粉は「ブルーム(果粉)」と呼ばれるもので、表面を保護するろう物質です。

水分の蒸発を防ぎ、水をはじいて、果実の環境の変化から守る働きがあります。

ブルームきゅうりは皮が柔らかいけれど日持ちせず、ブルームレスきゅうりは日持ちする分、皮が硬いという特徴があります。

種類

四川きゅうり・・・表面のいぼが鋭く、ちりめん状で歯応えのあるきゅうりです。皮はやわらかいけれど肉質は固め。中国系「四葉」の改良種。

白いぼ系きゅうり・・・一般的に出回っている種類で、皮が薄く食べやすい。きゅうり独特の香りもマイルド。

加賀太きゅうり・・・石川県特産の大型品種。長さ20〜25cmで直径6〜10cmになるものもある。果肉は固くて厚いので、炒める、煮るなどの調理に向いている。皮を向いて種を除いて使うのが基本。

ミニきゅうり・・・若いうちに採取された長さ10〜12cmほどの小型のきゅうり。もろみをつけて食べるのが人気なので「もろきゅう」と呼ばれることも。長さ3cmほどで花をつけたまま採取された「花丸きゅうり」は、料理のつまなどに使われる。

ミニQ・・・長さが9〜10cmのイボなしミニきゅうり。味はマイルドでピクルスに向いている。

フリーダム・・・皮にイボがないつるつるとしたきゅうりで、色も薄い。その分青臭さがなくてさっぱりとした味。

どっこきゅうり・・・富山県高岡市の在来種。重さが1kgもある太いきゅうり。あんかけや詰め物として食べられる。

半白・・・へたの方は緑色で、先にかけて白っぽい色をしている。皮が薄く食感が異なる。漬物向き。

沖縄地きゅうり・・・島きゅうりとも呼ばれる「モーウィ(赤うり)」の未熟なもの

八町きゅうり・・・長野県須坂市の在来種で、ずんぐりとした形で長さは短い。皮は薄めでなめらかな肉質。

高山きゅうり・・・群馬県高山村の在来種。重さが500gもある大型種で、やや苦味があるのが特徴。漬物に使用される。

もぎりきゅうり・・・曲がったきゅうりを若採りしたもの。もろみをつけたり漬物にしたりして食べられている。

花丸・・・花付きの幼果。あしらいとして使われる。

葉つき・・・葉つきの幼果。こちらもあしらいとして使われる。

きゅうりがビタミンCを破壊する?

生のきゅうりにはにんじんと同様にビタミンCを破壊する酵素「アスコルビナーゼ(アスコルビン酸酸化酵素)」が含まれています。

そのため、以前はきゅうりは生で他の野菜と食べるときには加熱したり、酢を用いるように勧められていました。

しかし、現在ではその壊れたビタミンC(正確には酸化したビタミンC)は体内で元に戻るため、ビタミンCが破壊される心配はなくなりました。

全くの誤解だったんですね。

サラダで定番のきゅうりとトマトの組み合わせも全く問題ないということがわかり、私もひと安心しました。

保存方法

乾燥と低温が苦手なので、水気を取ってポリ袋に入れたら冷蔵庫の野菜室へ。2〜3日保存可能。

水分が多く、冷やしすぎても傷んでしまうので、冬場なら室温でも大丈夫。

さらに長く保存するなら、カットしたきゅうりに軽く塩を振っておけば3〜4日ほど冷蔵庫で保存可能です。

サラダや和え物、漬物に使うことができます。

加熱調理なら、カットしたきゅうりを干し野菜にするのもおすすめ。

風味が増して炒め物に適しています。

選び方・見分け方

  • 緑色が濃く鮮やかなもの
  • 全体の太さが均一なもの。均一でないと中の水分が下にたまり「す」が入りやすい
  • 表面のいぼが鋭いほど新鮮
  • 曲がっていても、太さが均一ならOK
  • ツル側の根本が固いものが良い

 

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