なすの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方

なすは和食、洋食、中華にも、幅広く使える定番野菜ですね。

その魅力はなんといっても加熱した時のトロッとした食感でしょうか。

家庭菜園でも育てやすく人気の野菜です。

今回はそんななすの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。

由来と歴史

英名:eggplant

仏名:aubergine

学名:Solanum melongena

ナス科ナス属

原産地:インド東部

原産国はインドで、日本へは8世紀頃中国から伝わったとされています。

平安時代には奈須比(なすび)として伝わり、1200年以上栽培されている歴史深い野菜です。

なすの名前の由来は「成す」「為す」からきていて、良く実がなることからそう呼ばれるようになったようです。

栄養とカロリー

<可食部100gあたり>

  • エネルギー 22kcal
  • 水分 93.2g
  • たんぱく質 1.1g
  • 炭水化物 5.1g

無機質

  • カリウム 220mg
  • カルシウム 18mg
  • マグネシウム 17mg
  • リン 30mg
  • 鉄 0.3mg
  • 亜鉛 0.2mg
  • マンガン 0.16mg
  • ビタミンB1  0.05mg
  • ビタミンB2 0.05mg
  • 葉酸 32μg
  • ビタミンC 4mg
  • 食物繊維総量 2.2g

なすのきれいな紫紺色の皮には紫アントシアニン系の色素、ナスニンが多く含まれています。

これはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、動脈効果や老化の予防効果を始め、目の疲労や肝臓の働きを活性化する効果もあるとされています。

そのため調理の際は皮ごと使うようにしましょう。

ナスニンは水溶性のため、長く水につけておくと流出してしまいます。

あくは空気に触れて酸化すると発生するので、切ったらすぐに調理するようにして水にさらすのは控えましょう。

ビタミンCを含む食材と組み合わせるとさらにその効果をアップさせることができます。

旬と産地

なすのおいしい時期

6月、7月、8月、9月

産地別

群馬、茨城 7月〜10月 夏秋なす

福岡、熊本、高知 10月〜6月 冬春なす

周年流通していますが、旬は夏から秋にかけてとなります。

施設栽培の普及で高知県や福岡県など、暖かい地方での冬の栽培が盛んになりました。

乾燥が大敵です。

種類

長なす・・・長さが20〜30cmあり、果肉はやわらかいのが特徴。やや水っぽいため焼きなすや炒め物、田楽にも向いている。

中長なす・・・最も多く流通している品種で、皮、果肉ともにやわらかい。調理法を選ばず幅広い用途に使うことができる。

丸なす(賀茂なす)・・・皮が硬めで果肉が緻密なので、ずっしりと重みがある。加熱しても崩れにくく、田楽などに良く使われる。京都の「賀茂なす」がよく知られている。

巾着なす・・・果肉が固くしまっていて、加熱しても煮崩れしにくい。新潟・魚沼産がよく知られている。丸なすの仲間。

小なす・・・甘みがあって皮がやわらかく、種子が少ないのが特徴。在来品種では山形の「民田なす」が有名で、漬物に向いている。

水なす・・・大型で水分が多く、皮、果肉がとてもやわらかい。甘みがあり、あくが少ないので生食可能。大阪泉州地域(岸和田市)特産で知られ、漬物は全国的に有名です。

米なす・・・アメリカ品種を改良した大型のなす。へたが緑色なのが特徴。西洋なすはどれもへたが緑色である。果肉がしまっていて、焼く、炒めるなど加熱調理に向いている。

青なす・・・別名は緑なすと呼ばれていて、通常のなすに比べると皮が硬いです。加熱すると果肉がやわらかくなるので、焼きなすや田楽におすすめです。

白なす・・・皮が真っ白な珍しいなすです。白いため、紫の色素(ナスニン)を含まず、加熱するととろとろになります。

ゼブラなす・・・その名の通り、紫と白がゼブラ模様になっているなすです。加熱すると変色してしまうので、楽しめるのは生の状態でのみ。硬めなので加熱料理に向いています。別名イタリアなすとも呼ばれる西洋種。

十全・・・新潟県中蒲原郡の旧十全村の地名から名付けられた丸い小なすです。果肉がやわらかいため漬物がおすすめ。

ばってんなす・・・熊本県の新品種で、水分を多く含んでおり甘みがあります。アクが少ないので生食も可能。

沖田なす・・・山形県の在来種で、丸型の小なす。漬物に利用される。

赤なす・・・皮が赤紫色の大型種。果肉がやわらかく、たねもアクも少ない。焼きなすがおすすめ。

スティックテイスト・・・外見はゼブラなすに似ていて紫と白のしま模様です。10cmくらいの細長い形で、炒め物や揚げ物に使われます。

タイなす・・・緑色でピンポン玉のような形、大きさをしています。果肉がとても硬く、種も多いので、煮込み料理向き。

保存方法

低温に弱いので、紙袋などに入れて風通しの良い涼しい場所で保管する。

気温が高い時期には、一個ずつラップで包んだものをまとめてポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存する。

いずれも長く保存していると実や種が固くなってくるので、早めに使い切ること。

カットしたなすをザルに広げて天日干しすると、2〜3時間の半干しでも旨みが凝縮される。

水分をすっかり飛ばしたものは長期保存も可能で、調理の際は水で戻してから煮物やみそ汁の具

選び方・見分け方

  • 濃い紫紺色が均一でつやがあるもの。鮮度が落ちると色がぼけてくる。
  • ヘタの切り口がみずみずしいもの
  • がくのトゲが痛いくらい鋭いもので、ピンとしているもの
  • 古いものは実がふかふかしているので、きちんとハリがあるものを選ぶと良い

 

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