色鮮やかなトマトは料理の彩りにもなるし、とにかくそのおいしさが魅力ですよね。
和洋関係なく料理に合うし、味に深みやアクセントを与えてくれます。
最近はお味噌汁やすき焼きにも入れたりして、トマトの可能性は無限大だなぁと感じます。
今回はそんなトマトの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方についてご紹介します。
由来と歴史
英名:tomato
仏名:tomate
学名:Solanum sect. Lycopersicon
分類:ナス科トマト属
原産地:中南米
現在世界で広く食べられているトマトですが、起源はペルー、コロンビア、エクアドル、ボリビアのアンデス地域です。
その後メキシコで栽培、食べられるようになりました。
アメリカではある程度広まっていたトマトですが、ヨーロッパに渡ったのは400年ほど前のこと。
ですが当時は有毒な植物に似ていたことから観賞用としてのみ使われていました。
18世紀になってようやく、現在のトマトに近いものがヨーロッパで広まり、イタリアでもパスタソースなどに使われるようになりました。
日本にトマトが伝わったのは江戸時代ですが、やはり日本でも始めは観賞用として用いられており、食用になったのは洋食文化が広まり始めた大正時代に入ってからです。
その後大衆まで身近に食べられるようになったのは明治時代からのようです。
栄養とカロリー
<可食部100gあたり>
- エネルギー 19kcal
- 水分 94.0g
- たんぱく質 0.7g
- 炭水化物 4.7g
無機質
- ナトリウム 3mg
- カリウム 210mg
- カルシウム 7mg
- マグネシウム 9mg
- リン 26mg
- 鉄 0.2mg
- 亜鉛 0.1mg
- マンガン 0.08mg
- ビタミンA β-カロテン当量 540μg
- ビタミンB1 0.05mg
- ビタミンB2 0.02mg
- 葉酸 22μg
- ビタミンC 15mg
- 食物繊維総量 1.0g
トマトといえば鮮やかな赤い色素に含まれるリコピンが有名ですね。
このリコピンには強力な抗酸化作用があり、日焼けのダメージから肌を守ってくれる効果や、アンチエイジング、ガン、動脈硬化の予防など様々な生活習慣病予防に効果があるとされています。
またクエン酸は血糖値の上昇を抑える働きもありますし、そのほかの栄養成分もたっぷり含まれています。
肉や魚と調理すると臭みを消す効果もあるので、調味料としても優秀。
毎日意識して食べるようにしたい野菜ですね。
旬と産地
トマトのおいしい時期
6月、7月、8月、9月
産地別
北海道、茨城、福島 夏秋トマト
冬春トマト 熊本、茨城、栃木
トマトの生産量1位は熊本県です。
トマトは世界消費量1位の野菜で、最も食べられている野菜です。
種類
桃太郎・・・大玉のピンク系トマトの主流品種。熟しても崩れない、しっかりとした果肉が特徴。
桃太郎ゴールド・・・黄色い桃太郎ゴールドは、人体が吸収しやすいシス型リコピンを含んでいます。酸味とのバランスが良く独特の風味が魅力。
ミニトマト・・・赤や黄色、オレンジなどがある。一口サイズほどの大きさで「プチトマト」とも呼ばれる。
シシリアンルージュ・・・濃厚な味が特徴的。イタリアシシリアの本格イタリアン用トマト。加熱でも生でもおいしい。
アメーラルビンズ・・・特別な栽培方法で作られたトマト。静岡と長野県で作られている楕円型の高糖度トマト。
フルーツルビー・・・糖度がとても高いフルーツトマトで、果物のような甘さが特徴。
フルーツイエロー・・・高糖度の黄色いミニトマト。酸味が少なく、皮がやわらかく口に残らないため、子供にも人気。
フルーツゴールド・・・オレンジ色の中玉サイズのトマトで、ビタミンも豊富。酸味が少なく糖度が高い。
にたきこま・・・縦長のプラム型で、色も味も濃厚。煮崩れしにくくとろみも強いため、加熱調理に向いている。
グリーンゼブラ・・・その名の通りしま模様がある緑色のトマト。リコピンは含まない。完熟前の固い状態をソテーにするとおいしい。
グリーン・・・完熟しても赤くならない品種のトマトで、主にサルサソースなどに使われる。
シンディスイート・・・シンディスイート。中玉種で甘さや酸味のバランスが良く、加熱調理にも向いていて、使い勝手が良い。
アイコ・・・プラム型のミニトマトで、果肉が厚く硬めで加熱調理にも向いている。通常の2倍のリコピンを含むのが特徴。
トマトベリー・・・甘さと酸味のバランスが良い、ハート型のミニトマト。甘みの酸味のバランスが良い。
カンパリ・・・「カンパリ」というお酒から名付けられたトマト。中玉種で甘みがありフルーティ。オランダの原産種。
ピッコラルージュ・・・糖度10前後ある甘みの強いミニトマト。生食がおすすめ。
イタリアン・・・サンマルツァーノに代表される調理用のトマト。果肉が厚くて種周りのゼリー状成分が少ない。
マイクロミニ・・・原種トマトに近い、改良品種。大きさは直径が5〜10mm。そのままソースなどに使われます。
ファースト、先が尖っているので、全体的にハートに見えるかわいらしいトマト。大玉で、皮も味も薄めで果肉は固いがジューシー。冬から春に出回っている。
ピッコラカナリア・・・黄色のミニトマトで高い高度とカロテンを含んでいる。
こくみラウンド・・・桃太郎よりもひと回り小さい丸形のトマト。果肉がしっかりとしている。
ブラック・・・黒みがかっているミニトマト。リコピンの他に、黒い色からアントシアニンも含まれている。
黄寿・・・非常に珍しい黄色の大玉トマト。酸味が少なく糖度は高いのが特徴。
ぜいたくトマト・・・果肉がなめらかでジューシーな大玉種。甘さと味の濃さが特徴的
グッピー・・・熱帯魚のグッピーからその名がつけられたそうです。加熱調理に向いています。
キャロットトマト・・・カロテンが豊富に含まれいる黄色い中玉種。生色も加熱料理もおすすめ。
イルディ・・・直径が2cmほどの黄色いミニトマトで、先の方が膨らんで洋梨のような形をしている。ジューシーな味わいなのでぜひサラダに。
オレンジバナナ・・・ロシアの伝統種で橙色のプラム型。甘みが強くて香りも良いのでサラダやソースにもおすすめ。
エバーグリーン・・・緑色の大型種。クセがなくさっぱりとしているので生食かピクルスがおすすめ。
徳谷トマト・・・高知県徳谷地区で生産されている高糖度のフルーツトマトで、超高級なブランドトマト。
保存方法
トマトの保存の適温は10度前後なので、冬は常温でも良いですが、暑い季節は冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
衝撃などに弱いので、可能であれば一つずつキッチンペーパーに包んで冷蔵庫に入れるとベストです。
長期保存したい場合は冷凍も可能。
トマトを洗ってから、包丁でヘタを取りましょう。
ヘタ周りは雑菌がつきやすいので、ヘタだけでなくその周りも包丁でくり抜くようにするのがおすすめです。
丸ごとジップ付きの袋に入れて冷凍しておけば、解凍する際に湯むきしなくても皮をスルッとむくことができますよ。
選び方・見分け方
- 色鮮やかで皮にハリがあるもの
- 形がいびつでなくきれいなもの
- ずっしりと重さがあるものは糖度も高い
- ヘタは緑が濃くピンとしているものが良い
- 黒いヘタは出荷後に人工的に完熟させているもの
- ヘタの周りにヒビがあるものは避ける
- 全体が黄味がかっているものは鮮度が落ちているので避けること
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