たけのこの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方

炊き込みご飯に天ぷら・・・たけのこを見ると春だなあと感じる人も多いですよね。

旬が短い野菜は季節の訪れをより一層感じさせてくれる気がします。

独特の歯応えと甘みがおいしいですよね。

今回はそんなたけのこの栄養・カロリー・旬・産地・歴史・由来・種類・保存方法と選び方をご紹介します。

由来と歴史

英名:bamboo shoot

仏名:pousse de bambou

学名:Phyllostachys pubescens

分類:イネ科マダケ属

原産地:ヨーロッパ、西南アジア、インド

竹の生育は縄文時代からあったようですが、国内で主に食べられている孟宗竹(もうそうちく)という品種のたけのこは、江戸時代中期に中国から琉球(沖縄)を通じて伝わりました。

「古事記」(712年)や「日本書紀」(720年)にもたけのこを食用や薬用として利用した記述が残っています。

竹の地下茎から出てくる若芽がたけのこなのですが、「朝掘ったらその日のうちに食べろ」と言われるほど鮮度が重要な野菜なため、流通技術がない時代は商品として定着しませんでした。

大正時代になり缶詰技術が発達すると、日本でも孟宗竹の栽培が盛んになっていったようです。

栄養とカロリー

<可食部100gあたり>

  • エネルギー 26kcal
  • 水分 90.8g
  • たんぱく質 3.6g
  • 炭水化物 4.3g

無機質

  • ナトリウム mg
  • カリウム 520mg
  • カルシウム mg
  • マグネシウム 13mg
  • リン 62mg
  • 鉄 mg
  • 亜鉛 1.3mg
  • マンガン 0.68mg
  • ビタミンB1  0.05mg
  • ビタミンB2 0.11mg
  • 葉酸 63μg
  • ビタミンC 10mg
  • 食物繊維総量 2.8g

食物繊維が豊富で不溶性のセルロースが含まれているため、腸内で水分を含んで膨らみ、有害物質を吸収してお腹の中をきれいにしてくれる効果があります。

また便秘改善や大腸がん予防、コレステロールの吸収も防ぎ、動脈硬化の予防も期待できます。

切り口から出る白い粉はチロシンといい、これには健脳効果があります。

具体的にはうつ症状改善、集中力アップ、ストレス緩和、白髪予防などの効果があるようです。

カリウムも多く含むので、塩分排出効果でむくみ予防や高血圧を予防する働きも期待できますよ。

旬と産地

たけのこのおいしい時期

4月、5月

産地別

全国生産1位は福岡県、2位は鹿児島、3位は熊本県。

上位の3県で全国生産量の72.1%を占めているようです。

種類

孟宗竹(もうそうちく)・・・一般的に「たけのこ」と言われるのがこの品種。大きく厚みがあり、香りが高いのが特徴。食感はやわらかく甘みがあります。

淡竹(はちく)・・・やや細身で赤茶色の皮をしており、緑の芽が出ている。旬は5月で、アクが少なくてあっさりとした味わい。

大名たけのこ・・・別名寒山竹(かんざんちく)。そのあまりの美味しさに、昔の大名が好んで食べたことが名前の由来とされています。味わいは上品でクセがなく、九州南部に自生しています。

根曲がり竹・・・チシマザサの若竹のこと。姫竹、細竹、月山筍など、地域によって呼び名がいろいろとあります。東北や北海道で好まれており、一般的なたけのこよりも細く小さくアクが少ないのが特徴。旬は6月。

まだけ・・・旬は7月からと遅め。古くから全国で栽培されています。アクが強くて苦味があるのが特徴です。

保存方法

えぐみのもととなるシュウ酸は一晩で倍に増えてしまうため、購入したらすぐに茹でておくこと。

(皮を剥くと結構小さくなりますね)

食べやすい大きさにカットしたたけのこをビンに入れて、そのまま沸騰した湯で30分ほど煮ると、一年ほど常温保存できる水煮ができる。

たけのこの茹で方

  1. 根本の硬い部分と穂先5〜6cmを切り落とし、縦に包丁で切れ目を入れる。(火を通りやすくするため)
  2. 鍋にたけのこと、たけのこがかぶるくらいの水を注ぎ、ひと掴みのぬかと赤唐辛子一本(なくてもOK)を入れる。
  3. 強火にかけて、沸騰したらたけのこが浮いてこないよう落とし蓋をする。
  4. 吹きこぼれないように40分から1時間茹でる。(時間はたけのこの大きさで調整する)
  5. 根本の部分に竹串を刺し、すっと入ったら火を決してそのまま冷ます
  6. 完全に冷めたら水で洗ってぬかをしっかりと落とす。
  7. その後、縦に入れた切れ目から皮を剥いて完成。

※鍋のまま冷ますことを「湯止め」といい、たけのこのアクをしっかり出し切るために行う。

剥いた皮の柔らかい部分は「姫皮」といって美味しく食べることができます。

食べやすい大きさに切ったあとは、保存容器に入れてかぶる位の水を入れておくと一週間程度冷蔵庫で保存可能。

時々水を替えるのを忘れず、しっかりたけのこが水に浸かっておくように気をつけましょう。

ぬかの代用として以下のやり方もあります。

  • 重曹(鍋に小さじ一杯程度で、茹で時間は30分ほど。ぬかより時間短縮できる)
  • 米のとぎ汁(たけのこがかぶるくらいのとぎ汁、足りなければ水を足して1時間ほど茹でる)
  • お米ひと握り(生米ひと掴み/大体大さじ二杯くらい入れて1時間ほど茹でる)

いずれもたけのこがかぶる位の水で茹でることと、アクとり、落とし蓋は忘れずに。

赤唐辛子はなくてもOKです。

選び方・見分け方

  • ずっしりと重みがあること
  • 皮が淡黄色でつやがあるもの
  • 切り口がみずみずしいもの
  • 根本のいぼいぼが少ないもの
  • 赤い斑点のないものを選ぶと良い

 

 

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