八百屋さんに春野菜が並んでくると「ああやっと春がくる・・・」と嬉しくなります。
気温も上がってきたら春野菜でサラダも良いですし、この季節でしか味わえない山菜を天ぷらにするもの楽しい。
いつも作っているメニューも、春野菜で作ってみると意外な発見があったりします。
わが家は毎年春になると、春キャベツと新玉ねぎでメンチカツを作るのが恒例です。
ポテトサラダも新じゃがで作ってみると、また一味違っておいしいです。
今回はそんな春野菜の旬や特徴、栄養も詳しく紹介しています。
ぜひ旬の野菜で春の訪れを感じてみてください。
Contents
春が旬の野菜の特徴とは
このページで紹介する春野菜とは3月〜5月に旬を迎える野菜です。
春野菜の特徴は大きく二つありますが、一つ目は「やわらかく甘く、みずみずしい」です。
春キャベツに、新玉ねぎ、新人参、新じゃがいも。
厳しい冬の寒さを耐えて育った野菜は、より甘みが増しておいしくなっています。
冬のキャベツと違い、ふんわりと包まれたキャベツ、みずみずしい新玉ねぎ、甘みの強い新じゃが。
この季節にしか味わえないおいしさを楽しみたいですね。
そして、春野菜の特徴としてもう一つ挙げられるのは「苦み」です。
うどやふきのとう、菜の花など、春野菜はほろ苦い野菜が多いですよね。
これは「植物性アルカロイド」という成分で、植物が昆虫などから身を守るために自ら作り出した微量の毒素とされています。
大量に食べなければ人間に害はなく、むしろ腎臓のろ過機能を高めたり、肝臓の解毒作用など、体の老廃物排出を助けてくれる働きがあります。
冬から春にかけて、季節の変わり目は体調を崩しやすい季節。
また冬の寒さで、血流が低下し、脂肪、水分、老廃物が溜まった体にはぴったりの野菜なんですね。
苦手な方も多いかも知れませんが、天ぷらにすると苦みもマイルドになるのでおすすめです。
春が旬の野菜
葉野菜
春(新)キャベツ
旬の目安・・・4月、5月、6月 春キャベツ
(7月、8月 夏キャベツ 1月、2月、3月 冬キャベツ)
栄養・・・ビタミンU(キャベジン)、葉酸、ビタミンC、食物繊維、カリウム、カロテンなど
一年中お店で見かけるキャベツですが、季節ごとにそれぞれ味わいが違います。
柔らかい春キャベツは甘みも強く、画像の通り黄色味が強いですね。
浅漬けもおいしいですが、まずはシンプルに、千切りキャベツで春キャベツのおいしさを味わってみてください。
芽キャベツ
旬の目安・・・12月、1月、2月、3月
栄養・・・ビタミンC、食物繊維、βカロテン、葉酸、カリウムなど
キャベツよりも栄養価が高く、ミネラルやビタミンが豊富です。
シチューの具や、ソテー、フライにするのもおすすめです。
アスパラガス
旬の目安・・・5月、6月
栄養・・・βカロテン、ビタミンC、カリウム、アスパラギン酸、ルチン、カロチンなど
名前の由来となっているアスパラギン酸は疲労回復、スタミナ増強に効果があります。
生産技術の向上で一年中出回るようになりましたが、本来の旬は短いんですね。
水溶性のビタミンが多いので、蒸したり煮たりする調理法がおすすめですよ。
なばな(菜花、菜の花)
旬の目安・・・12月、1月、2月、3月
栄養・・・βカロテン、ビタミンC、カルシウム、葉酸、カリウムなど
菜の花の蕾、花茎、若葉をなばなと言います。
ビタミンCの含有量は野菜の中でもトップクラス、カルシウムは冬のほうれん草の3倍、他にも栄養豊富な春野菜です。
脂質と摂るとカロテンを効果的に摂取できるので、炒めたりお肉と合わせると良いですよ。
ニラ
旬の目安・・・11月、12月、1月、2月、3月
栄養・・・βカロテン、カリウム、マグネシウム、葉酸、食物繊維など
強い香り成分であるアリシンはビタミンB1の吸収を高める働きがあり、豚肉やレバーと一緒に食べるとより疲労回復に効果があるとされています。揮発性なので火を通しすぎないように気をつけましょう。
またアリシンは殺菌作用が強く、血液の循環を促して新陳代謝を活発にする働きもあります。根元の白い部分には葉先の4倍も含まれているので、切り落とす部分は最小限にしましょう。
β-カロテンの含有量が高く、その量はなんとトマトの約6倍も含まれています。
炒め物やナムル、餃子の具としても良く使われます。
三つ葉
旬の目安・・・根三つ葉 3月、4月
(12月、1月、2月 切り三つ葉)
栄養・・・カリウム、βカロテン、ビタミンK、ビタミンC、葉酸など
三つ葉独特の香りには、ストレスを緩和したり、胃もたれを防いで食欲を高める効果もあります。
香りや苦味が得意でない方は、かき揚げに入れたりすると食べやすいですよ。
茶碗蒸しの添え物や、お味噌汁など、生でも気軽に使えます。
からし菜
旬の目安・・・2月、3月、4月
栄養・・・カリウム、カルシウム、βカロテン、葉酸など
種がからしの原材料になっているので、葉もぴりっとした辛さがあります。
カルシウムと葉酸がたっぷり含まれているので、骨粗鬆症の予防にも効果が期待できますし、成長期のお子さんや妊婦さんにも嬉しい野菜ですね。
ルッコラ
旬の目安・・・4月〜7月 10月〜12月
栄養・・・ビタミンC・E、カルシウム、鉄分など
おしゃれなサラダやピザのトッピングにも使われるルッコラ。
独特のごまのような香りと、ピリッとした辛味が特徴的です。
根菜
たけのこ
旬の目安・・・4月、5月
栄養・・・食物繊維、カリウム、チロシンなど
食物繊維が豊富で不溶性のセルロースが含まれているため、腸内で水分を含んで膨らみ、有害物質を吸収してお腹の中をきれいにしてくれる効果があります。
切り口から出る白い粉はチロシンといい、これには健脳効果があります。
旬のたけのこは天ぷら、炊き込みご飯、煮物など、様々な料理で楽しみたいですね。
じゃがいも
旬の目安・・・9〜3月(北海道) 5〜7月は関東、静岡
栄養・・・ビタミンC、B1、B6、カリウムなど
フランスでは「大地のりんご」と呼ばれるほど、ビタミンCが豊富で、なんとりんごの5倍含まれているそうです。
また主成分のでんぷんのおかげで、熱にも強くビタミンCが失われにくいのが特徴です。
品種がたくさんあるので、いろいろなじゃがいもを楽しんでみるのもおすすめですよ。
玉ねぎ
旬の目安・・・4月、5月、10月、11月、12月
栄養・・・カリウム、硫化アリルなど
辛味の成分である硫化アリルは血液をサラサラにしてくれたり、抗菌作用もあるので風邪の予防にも役立ちます。
ただ硫化アリルは、切った後15分程空気に触れさせておくと成分が壊れにくくなるという性質を持っているので、切ってからしばらく置いて調理すると良いでしょう。
新玉ねぎは水分も多くみずみずしいので、サラダにするとそのおいしさが味わえます。
わが家では春キャベツと新玉ねぎでメンチカツを作るのが春の恒例です。
野菜の甘みが詰まった春限定のメンチカツ、おすすめですよ。
人参
旬の目安・・・11〜12月(春夏人参は4〜7月)
栄養・・・カロテンなど
流通の多い野菜の中ではカロテンの量がだんとつに多いにんじんです。
カロテンは抗酸化作用が強く、皮膚や粘膜を正常に保つ効果があるため、肌や目にも良く、がん予防にも効果があると言われています。
表皮の下に多く含まれているので、無農薬のものなら皮ごと食べるのがオススメ。
また人参はビタミンCを破壊する酵素を持っているので、50℃以上で加熱するとその酵素の働きを阻止できます。
カロテンは脂溶性のため、油で調理すると両方のメリットがあります。
でも春のにんじんはやわらかくて甘みも強いので、サラダでもぜひ食べてみてくださいね。
にんにく
旬の目安・・・5月、6月、7月
栄養・・・カリウム、葉酸、アリシンなど
にんにくに含まれるアリシンには強力な殺菌作用があり、風邪のウイルスにも効力を発揮すると言われています。
潰したり切ったりして細胞が壊れることで発生するのですが、熱を加えると生成ができません。
なので、加熱する前にしっかりと細胞を壊しておきましょう。
すりおろしたり、みじん切りにしておくと、様々な料理に使うことができます。
きのこ
椎茸
旬の目安・・・3〜5月 9〜11月
栄養・・・食物繊維、カリウム、マグネシウム、リン、ビタミンB2など
食物繊維が豊富で旨み成分もたっぷりの椎茸は、カロリーも低いので体重を気にしている私のお助けきのこです(笑)
しいたけの旨み成分はグアニル酸で、昆布などに含まれるグルタミン酸と合わせるとさらにおいしい相乗効果があります。
干ししいたけは紫外線を浴びてビタミンDが増えるので、どちらもおいしく食べたいですね。
ひらたけ
旬の目安・・・11〜3月
栄養・・・食物繊維、ビタミンD・B1・B 2など
加熱するとふにゃっとしますが、しっかり食感は残っていて、味も濃いのが特徴です。
わが家では天ぷらや炊き込みご飯のほか、お味噌汁や炒め物など、とっても出番が多いきのこです^^
その他
さやえんどう
旬の目安・・・4月、5月、6月
栄養・・・カリウム、βカロテン、ビタミンCなど
β-カロテンやビタミンCの含有量が多い緑黄色野菜です。
豆にはビタミンB群、たんぱく質、必須アミノ酸のリジンなどが含まれています。
調理の時は熱に弱いビタミンCの損失をできるだけ防ぎ、手早く調理するのがポイントです。
さっと茹でたものを煮物の飾りにするのは理にかなっているんですね。
そら豆
旬の目安・・・4月、5月、6月
栄養・・・たんぱく質、ビタミン類、カリウム、亜鉛、カルシウムなど
皮には食物繊維が多く含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめ。
野菜の中でも亜鉛の含有量がトップクラスなので、細胞の代謝を促進してくれる効果があり、肌荒れ・ニキビ、風邪予防の働きも期待できます。
さやのまま焼いたそら豆はとってもおいしいですよ。バーベキューでもおすすめです。
グリーンピース
旬の目安・・・4月、5月、6月
栄養・・・たんぱく質、炭水化物、食物繊維、カリウム、βカロテンなど
あまりお店では新鮮なものは見かけませんが、別名は「実えんどう」と言ってえんどう豆の仲間です。
冷凍のものはピラフなどに使われる方も多いかも知れませんね。
脇役にするにはもったいないくらい、実は栄養がたっぷりと含まれています。
山菜類
うど(独活)
旬の目安・・・3月
栄養・・・カリウム、クロロゲン酸など
ほとんどが水分で、カリウム以外目立った栄養素はありませんが、葉の緑の部分に抗酸化作用のあるクロロゲン酸が含まれています。
独特の香りとシャキシャキとした歯応えが魅力的なうどですが、苦手な人も多いです。
きんぴらもおいしいのですが、うどの味が全面に出るので、天ぷらがおすすめです。
みずみずしくて甘みも増しますし、クセのある味もマイルドになって食べやすいので、ぜひ揚げたてを食べてみてください。
ふきのとう(蕗の薹)
旬の目安・・・3月、4月
栄養・・・βカロテン、カリウム、マグネシウムなど
生育中の花茎なので、カロテン、ビタミンB1、カリウムなど、ふきよりも栄養は豊富です。
老廃物を排出してくれる苦味成分が含まれています。天ぷらやふき味噌でどうぞ。
たらの芽(楤の芽)
旬の目安・・・3月、4月、5月
栄養・・・βカロテン、たんぱく質
日本各地に自生するタラノキの若芽ですが、天然物は少なく、ほとんどが栽培品です。
大豆もやしと同程度のたんぱく質を含んでいます。
天ぷらにして塩でいただくのがとってもおいしいですよ
ふき
旬の目安・・・4月、5月、6月
栄養・・・カリウム、カルシウムなど
独特のほろ苦さや香りが特徴のふきは、煮物に使われることが多いですね。
葉は湿布に使われたり、蛇に噛まれた時の手当にも使われていたんだとか。
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